はじめに

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現在グラフィックス統合チップセットで人気を二分しているIntelとAMDの最新チップセットの性能を比較検証し、その結果をご紹介します。

テスト機材

  AMD 790GX AMD 780G Intel G45
CPU Phenom X4 9750
(2.4GHz,TDP 95W版)
Core 2 Quad Q6600
(2.4GHz,TDP 95W版)
マザーボード GIGABYTE
GA-MA790GP-DS4H
GIGABYTE
GA-MA78GPM-DS2H
Intel
DG45ID
電源 ENERMAX MODU82+ EMD425AWT
メモリー Corsair TWIN2X2048-6400C4
HDD Western Digital WD5000AACS
DVDドライブ LITEON iHAS120-27-PD8
CPUクーラー Scythe SHURIKEN
モニター 三菱電機 VISEO MDT242WG
OS Windows Vista Home Premium 32bit SP1
BIOS F1 F1 0079
ドライバ Catalyst 8.8 15.11.2.1554

AMD 780GのmGPUはATI Radeon HD 3200と呼ばれ、Avivo HDや動画再生支援機能であるUVDを搭載し、シェーダプロセッサ数は40基、動作クロックは500MHzとなっています。

AMD 790GXは780Gの上位のチップセットで、mGPUはATI Radeon HD 3300、AMD 780Gと同じくAvivo HDや動画再生支援機能UVDを搭載しています。動作クロックはAMD 780Gより200MHz高められた700MHzとなっています。

Intel G45はIntel Graphics Media Accelerator X4500HDと呼ばれるエンジンを搭載し、MPEG-4/AVCの再生支援機能を備える最新チップセットです。

CPUは条件を揃えるため、AMD Phenom X4 9750とIntel Core 2 Quad Q6600を使用しました。両CPUとも実クロック2.4GHz、TDP95W、価格帯は2万円前後のCPUとなります。

CPUとマザーボード以外のメモリーや電源などのパーツはすべて同一個体を使って検証を行い、OSにはWindows Vista Home Premium 32bit SP1を使用しました。

本文中のベンチマーク結果のグラフは780Gのスコアを100%の基準値として作成し、スコアの絶対値は棒グラフ内の左端に表記しています。

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パソコン総合性能テスト

次へ『ゲーム性能テスト』へ

まずはじめにパソコンの総合的な性能を測るために、CrystalMark 2004 R3とPCMark05を行いました。CrystalMarkはCPUの演算速度、メモリの転送速度、ハードディスクの転送速度、グラフィックス性能によってパソコンの性能が総合的に評価されます。モニターの解像度はWUXGA(1920*1200)です。

CrystalMark 2004R3ダウンロードページへ

  AMD 790GX AMD 780G Intel G45
Mark 131691 126521 125338
ALU 37961 37992 41924
FPU 39719 38981 45389
MEM 22571 21245 19161
HDD 9701 10140 9426
GDI 5763 5661 6073
D2D 3365 2801 1530
OGL 12611 9701 1835

モニター解像度1920*1200

CrystalMarkの結果は

CPU演算能力 Phenom X4 9750 + 790GX = Phenom X4 9750 + 780G < Core 2 Quad Q6600 + G45
グラフィックス能力 Phenom X4 9750 + 790GX > Phenom X4 9750 + 780G > Core 2 Quad Q6600 + G45

となりました。
CPU演算ではALU(演算理論装置)、FPU(浮動小数点演算装置)ともにQ6600+G45の組み合わせのほうが高いスコアとなっています。

一方、グラフィックス能力においてはAMD 780GとAMD 790GXがIntel G45より優勢で、総合的にも高いスコアとなっています。特にDirectX APIの一部であるDirectDrawと、OpenGLのベンチマークにおいて高い性能を示しています。AMD 790GXはAMD 780Gよりクロックが200MHzあがっている分、スコアもアップしています。

PCMark05ダウンロードページへ

PCMark05

PCMark05もCrystalMarkと同様にCPU、メモリー、グラフィックス、ハードディスクの性能で総合的にパソコンの性能が評価されますが、総合スコアはCrystalMarkの結果と同じくAMD Phenom X4 9750とAMD 790GXの組み合わせが最も高い結果となりました。

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ゲーム性能テスト

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次にパソコン用ゲームの実用性のテストも含めて各種ベンチマークを行いました。グラフィックス用のメモリーはBIOSからメインメモリーの一部を任意に割り当てることができるので、すべての構成で256MB割り当てています。

なお、AMD 780GとAMD 790GXはSide Port Memoryとも呼ばれるLFB(グラフィック用ローカルメモリ)をボード上に搭載することが可能で、検証で使用したGIGABYTEのGA-MA78GPM-DS2HとGA-MA790GP-DS4Hは共に128MBのLFBが内蔵されています。

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3DMark06

モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマークダウンロードページへ

モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマーク

ロスト プラネット エクストリーム コンディション 体験版 DirectX 10 Snowダウンロードページへ

ロスト プラネット エクストリーム コンディション 体験版 DirectX 10 Snow

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 ロスト プラネット エクストリーム コンディション 体験版 DirectX 10 Cave

ロスト プラネット エクストリーム コンディション 体験版 DirectX 9 Snowダウンロードページへ

ロスト プラネット エクストリーム コンディション 体験版 DirectX 9 Snow

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 ロスト プラネット エクストリーム コンディション 体験版 DirectX 9 Cave

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ゆめりあベンチマーク

解像度1024*768, 画質最高

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FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマーク High

FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマーク Lowダウンロードページへ

FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマーク Low

「ガンダムタクティクスオンライン」ベンチマーク 3D Highダウンロードページへ

「ガンダムタクティクスオンライン」ベンチマーク 3D High

「ガンダムタクティクスオンライン」ベンチマーク 3D Lowダウンロードページへ

「ガンダムタクティクスオンライン」ベンチマーク 3D Low

「銀河英雄伝説」ベンチマークダウンロードページへ

「銀河英雄伝説」ベンチマーク

一般的に3Dの描画性能の評価に使用される3DMark06のテストでは、AMD Phenom X4 9750とAMD 790GXの組み合わせがIntel Core 2 Quad Q6600とIntel G45の組み合わせの約2倍のスコアとなりました。

それぞれのベンチマークには動作環境が設定されています。スペックが低いものとしては「ゆめりあベンチ」のPentium III 500MHz以上、メモリ128MB以上という環境で、スペックが高いものとしては「銀河英雄伝説ベンチマーク」のCore 2 Duo E6400(2.13GHz)以上、メモリ1GB以上という環境です。比較的古いゲームのベンチマークから最新のゲームまで幅広くスコアを取りましたが、AMDプラットフォームの性能が総合的に高いことがわかります。AMD 790GXはほとんどのベンチマークにおいてAMD 780Gを20%以上も上回るスコアとなっており、上位チップセットとしての性能がはっきりと出ています。

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消費電力

次へ『グラフィックス性能の拡張性』へ

アイドル時とロード時の総消費電力

アイドル時とロード時の総消費電力

上のグラフは、アイドル時とロード時(3DMark06実行時)のパソコン全体(モニターは別)の消費電力をワットチェッカーで目視で計測した結果です。アイドル時の値は各種省電力機能を有効にした時の値です。

アイドル時はIntel Core 2 Quad Q6600とIntel G45の組み合わせが最も消費電力が低く、AMD Phenom X4 9750とAMD 780Gの組み合わせが+2W、AMD Phenom X4 9750とAMD 790GXの組み合わせが+5Wとなりました。

ロード時もIntel構成が最も低くなっていますが、ベンチマークのスコアに差があるので、ロード時の消費電力は性能とのトレードオフともいえます。

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グラフィックス性能の拡張性

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  AMD 790GX AMD 780G Intel G45
PCI Express 2.0 x16 スロット
内蔵+外付けVGA(PCIe)同時使用 ×
ATI Hybrid CrossFireX 対応 ×
ATI CrossFireX 対応 × ×

AMD 790GXはATI Hybrid CrossFireXとATI CrossFireXの両方に対応し、

(1)内蔵グラフィックス→(2)シングルビデオカード拡張→(3)マルチビデオカード拡張

と段階的にグラフィックス性能をアップグレードできます。AMD 780GはATI CrossFireXには対応していませんが、ATI Hybrid CrossFireXまでは対応しています。

Intel G45はATI CrossFireXやATI Hybrid CrossFireXには対応せず、グラフィックスの拡張はビデオカード単体の単純な増設となります。

用途に応じて最もフレキシブルにアップグレードができるのはAMD 790GXで、初期投資を抑えながらも将来的にハイエンド構成まで視野に入れることが可能です。

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まとめ

今回の検証ではCPU性能はIntel優位、グラフィックス性能はAMD優位となり、パソコン全体のトータルな性能はAMD構成が優勢な結果となりました。

特筆すべきはAMD 780GとAMD 790GXの3D描画能力で、「普段はネットやメールが中心だけど、オンラインゲームなども快適にプレイしたい」というユーザーの要求に十分応えられるチップセットといえます。ベンチマークのスコアを見ると、現行のローエンドビデオカードと同等の実力となっています。

AMD 790GXはオンボードグラフィックスの絶対的な性能を求める場合やグラフィックス性能のスケーラブルなアップグレードパスを確保したい場合、Intel G45はCPUの処理能力を最優先にする場合に有利ですが、2008年9月30日現在の各チップセット搭載マザーボードの最安値を見ると、AMD 780Gは7,500円前後、AMD 790GXは11,500円前後、Intel G45は13,000円前後となっており、AMD 780G搭載マザーボードが最もコストパフォーマンスが高い製品となります。安くて良いパソコンを自作したい場合はAMD 780Gがベストな選択でしょう。

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