はじめに
オーバークロックはしっかりとした知識を持って行わないとPCパーツを簡単に壊してしまう恐れがあります。 しかし、最近のマザーボードには便利なオーバークロック機能がついていることが多いので、それをうまく利用すれば知識レベルに応じたオーバークロックが可能です。 今回はGIGABYTEのEasy Tuneを利用する方法を含めてレベルを3段階に分けてみました。
■ Level1 初心者 … お手軽派
■ Level2 初級・中級者 … 堅実派
■ Level3 中級・上級者 … チャレンジ派
順番にそれぞれのオーバークロックの方法をご紹介します。
今回は以下の構成で検証を行いました。
PCパーツ構成
| CPU | Intel | Core 2 Duo E8500 |
|---|---|---|
| マザーボード | GIGABYTE | GA-EP45-UD3P |
| ビデオカード | GIGABYTE | GV-R485MC-1GH |
| PCケース | Antec | Twelve Hundred |
| 電源 | Antec | Signature 850 |
| メモリ | A-DATA | AD21066E002GU |
| ハードディスク | Western Digital | WD6400AAKS |
| DVDドライブ | LITEON | iHAS120-27 |
| CPUクーラー | Scythe | 鎌アングル |
| ケースファン | Antec | TriCool 120mm Blue LED |
| OS | Microsoft | Vista Home Premium |
オーバークロック時の安定性を可能な限り高めるために電源だけは高級品を使用していますが、 その他は普及価格帯のパーツで構成されています。以下では主要なパーツについて簡単にご紹介します。
マザーボード

GIGABYTEのGA-EP45-UD3Pは全くオーバークロックしたことがない初心者の方から、
記録を狙う上級者の方まで使える機能が満載のマザーボードで、その豊富な機能を利用して今回3種類のオーバークロックの方法をご紹介します。
GA-EP45-UD3Pに採用されているUltra Durable 3テクノロジーはGIGABYTEが独自に提唱する高性能パーツの品質基準で、
日本製の固体コンデンサやフェライトコア、MOSFETなどに厳選された高品質なものが使われています。
Ultra Durableは2から3へ発展しました。Ultra Durable 3での改良のメインは基板です。従来の1オンスの銀箔層が「2オンスの銅箔層」になりました。
これにより電気の流れがスムースになり、電気抵抗が少なくなりました。
従来製品より熱がこもりにくく、安定動作や省エネ効果があります。
そして、温度の低下はオーバークロック耐性にもよい効果があります。
付属のオーバークロックツールであるEasy Tune 6には簡単オーバークロックツールのQuick Boostが搭載されています。
そして、Easy Tune 6にはQuick Boostだけでなくオーバークロックに便利な機能も備わっていて、
このツールでクロック変更から電圧変更まで数多くのことが行えるので、今回の検証ではEasy Tune 6の豊富な機能をフル活用しました。

ビデオカード
GIGABYTEのGV-R485MC-1GHは今年大ヒットしたRADEON HD 4850を搭載するファンレスのビデオカードです。
GV-R485MC-1GHは2つの冷却フィンと4つのサイレントパイプによってファンレスでも高い冷却性能を実現できるよう設計されています。
しかし今回はTwelve Hundredのサイドパネルに追加できるケースファンでさらに冷却をアシストします。
サイドファンの有無とファン回転数によるGPU温度の変化を調べてみると以下のような結果となりました。
テスト方法はCatalyst Control Center(CCC)のATI Overdriveにある「カスタムクロックをテストする」を使用し、
GPUに負荷をかけて温度の上昇を測定しています。
| アイドル時 | 500MHz負荷時 | 750MHzOC負荷時 | |
| サイドファンなし | 52℃ | 56℃ | 57℃ |
| サイドファンL (1,200回転) |
51℃ | 54℃ | 55℃ |
| サイドファンM (1,600回転) |
49℃ | 52℃ | 55℃ |
| サイドファンH (2,000回転) |
46℃ | 50℃ | 52℃ |
静音重視の場合サイドファンは「L」設定でいいように思えます。
ただし、ゲームなど長時間GPUに負荷をかけるアプリケーションを利用する場合は回転数を上げて使用した方がいいかもしれません。
ファンレスの高性能ビデオカードをエアフローが良くないPCケースで使用すると非常に高熱になると思いますが、
Twelve HundredとGV-R485MC-1GHの組み合わせではサイドファンがなくてもしっかりと冷却されると言えます。

電源


Signature 850はAntecのプレミアム電源で、DC-DC電圧制御モジュールを採用して高い安定性を実現させています。
今回使用したPCパーツの中では唯一高価な製品となります。
しかし、最終的に限界オーバークロックのテストまで行うので、Signatureを使って可能な限りの安定性を確保することにしました。
Antec Signatureの良いところは標準構成で使用するケーブルは基板に直配線で、
構成を追加するときに配線するケーブルがモジュラー式になっているところです。
モジュラー式になっている電源は数多くリリースされていますが、
標準構成で使用するケーブルまでモジュラー式にしている機種もあります。
これは意味がないのではという疑問を感じていましたが、Signatureはハイエンド構成を見据えて、メイン24ピン電源コネクタ、
CPU補助4ピン+12V電源コネクタ(ATX+12V)、CPU補助8ピン+12V電源コネクタ(EPS+12V)、8ピンPCI-E電源コネクタ×2本、 SATA電源コネクタ×1本、ペリフェラル電源コネクタ×1本が基板に直配線されています。
これはとてもよく考えて作られているという印象を受けました。
今回の構成ではハードディスクドライブとDVDドライブが両方SATA接続でしたので、DVDドライブ用に1本SATAのモジュラーケーブルを付けました。
また、ファンも最近はどの電源も12cmファンが使用されていますが、Signature 850では超静音の8cmファンが使われています。
パルス振幅変調(PWM)ファン技術によって回転数が400〜4,000rpmで制御されているので、負荷(温度)が低い時はとても静かです。
気になるコンデンサは当然のように、高品質の日本メーカー製コンデンサが1次及び2次回路に採用されています。
内部構造や使用コンポーネントにこだわったSignature 850は、価格よりも安定性を優先して考えるユーザーの方におすすめの電源です。

PCケース
AntecのTwelve Hundredはとにかく冷やすことに長けたPCケースで、フロントに3つの12cmファン、
リアに2つの12cmファン、トップに20cmファンを標準搭載しています。そして、サイドにオプションで12cmファンが追加できるので、
今回はAntecのTriCool 120mm LEDをサイドファンに使用しました。
PCケース内のエアフローは意外と見過ごされがちですが、実はCPU、チップセット、マザーボードのPWM、
メモリ、ビデオカード、ハードディスクドライブ、電源と、ほぼすべてのPCパーツの冷却に関わってきます。
特にオーバークロックを行う場合、冷却は最重要ポイントとなりますので、PCケースの冷却性能もしっかりとした吟味が必要です。
Twelve Hundredはエアフローが十分に考えられて設計されているのでファンは静音設定の低回転数でも十分な冷却能力があります。
今回のオーバークロック検証でも限界クロックを探る時以外はすべて一番回転数が低い「L」で行い、静音での常用オーバークロックを想定しています。

GIGABYTE Ultra Durable 3 対応マザーボード
| GA-EX58-EXTREME | GA-EX58-UD5 | GA-EX58-UD4 | GA-EX58-UD3R |
|---|---|---|---|
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| GA-EP45-UD3P | GA-EP45-UD3R | GA-EP45-UD3LR | |
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Antec Hundred シリーズPCケース
| Twelve Hundred | Nine Hundred Two![]() |
Nine Hundred AB | Nine Hundred | ThreeHundred |
|---|---|---|---|---|
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Antec Signature シリーズ電源
| Signature 850 | Signature 650 |
|---|---|
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