ホーム > PCパーツと自作パソコン > 僕と笊化 -性能と静音性の両立を目指して-
僕が笊化をするわけ
そう、僕がZalmanの製品を知ったのは、とある輸入代理店のJ氏(仮名だが本名)、 「これどう思う?」と差し出された銅製の細かく広がったフィンのCPUクーラーCNPS6000-Cuだった。 そのCPUクーラーで驚いたことは、ずっしりとした重量と美しいフィン形状だった。 その後、Intel PentiumIIIマシンで、このCPUクーラーを使用していた。静音性、冷却性のバランスよく長いこと使用していたことを記憶している。
そんなZalman製品を使用して自作PCを組むまたはクーラーなどを交換することを、 いつしか巷で「ザルマン化する」−>「ザル化」−>「笊化(ざるか)」と呼ぶようになった。パソコンは、起動しソフトウェアが動作することが基本である。 自作パソコンもその例外ではない。だが、なぜ人は笊化をするのであるか?パソコンの性能以外のところに不満があるからこそ笊化をするのだと思う。
今使用しているパソコンのオーバークロックを試みたが思うようなパフォーマンスにならない、 パソコンからのノイズが大きくゲームに集中できないなど不満が出ることがある。自作パソコンであれば、 パーツを買ってきて動作していればいいわけではない。 自作パソコンユーザーは、パソコンを組み立てるという技術を得たからこそ、さらなる組み立てパソコンの追い込みをすること、それが「笊化」なのである。
Zalmanの製品は、デザインの良さと高パフォーマンスを兼ね備えている。静音化するにしろ、 オーバークロックでパフォーマンス向上を狙うにしろ、使用パーツが高いパフォーマンスを持っていなくてはならない。 Zalmanが「Quiet Computing Solutions」と謳っているように、静音化に関してZalman製品は、非常に優秀で期待を裏切らないからこそ、僕は笊化をするのである。
今回は過去に話題となったZalman製品の昔話を交えながら、最新の笊化アイテムの特徴や主に静音性に関するパフォーマンスについてご紹介しよう。
今回使用した主要なPCパーツと笊化アイテム
| CPU | Intel | Core i7-2600K | ![]() |
|---|---|---|---|
| CPUクーラー | Zalman | CNPS9900 MAX BLUE LED | |
| マザーボード | SUPERMICRO | MBD-C7P67-O | |
| PCケース | Zalman | GS1200 | |
| 電源ユニット | Zalman | ZM1000-HP | |
| グラフィックカード | ZOTAC | GeForce GTX 465 | |
| VGAクーラー | Zalman | VF3000F GTX470/465用 | |
| SSD | HANA Micron | HMSM032G-10 | |
| ファンコントローラー | Zalman | ZM-MFC3 |
Zalman製PCケースの魅力
ZalmanのPCケースは、落ち着いた硬派なデザインである。アルミ完全ファンレスPCケース「TNNシリーズ」など挑戦的な製品を市場に送り出してきた。 冷却性能、機能面、メンテナンス性を追求したPCケースである。一度使ってしまうとほかの製品には戻れないほどの完成度である。
5個のファンで静音冷却ハイエンドPCケース Zalman GS1200
GS1200は、ZalmanのPCケースラインナップの中でハイエンドクラスに位置する製品である。 サイドとトップに、200mm大型LEDファン、フロントに92mmLEDファンx2、リアに120mmファンを採用し、 十分すぎる冷却性能を持つ。そのケースファンにてケース内を効率よい空気の流れを作り出しCPUやグラフィックスボードからの排熱を内部から外部に排出できる。 また、ハイエンドクラスに相応しく機能が豊富で随所にメンテナンスをしやすくする機構が備わっている。デザインは、落ち着きがあり、どの部屋でもマッチするだろう。
とにかく、細かく気の利いたPCケースとなっている。
前面ファンは、3.5インチHDDトレイ扉を兼ねていて、扉を閉めることでをHDDを冷却する。
通気口付きのスロットカバー装備。細かい冷却へのポリシーが感じられる。
電源は、底面置きで脱着も容易である。
5インチベイの取り付けネジは脱落しないネジを採用し手で簡単にネジを締めることができる。
マザーボードを取り外すことなくCPUクーラーの交換が出来るよう設計されている。
底面は、メッシュ構造で多くの空気の取り入れを考慮した設計となっている。
3.5インチHDDの装着は、ツールフリー構造でメンテナンスが容易である。
サイドパネルのファンは大型200mmを搭載。

完全ファンレスを目指した、ファンレスPCケース
ATXマザー対応400W電源搭載
アルミ製でケース全体は、ヒートシンクとなっている。
お値段 \150,000であった。
Zalman製CPUクーラーの魅力
ZalmanのCPUクーラーは、多くのCPUソケットに対応しているのは当然であるが性能向上への意欲が感じられる製品である。 早くからヒートパイプと細かいフィンを採用し、培われた技術は美しいフォルムと高いパフォーマンスを実現している。 ラインナップも豊富で使用しているPCケースにあった製品が見つかるだろう。
高性能CPUクーラー Zalman CNPS9900 MAX
CNPS9900 MAXは、3本のコンポジットヒートパイプ(一般のヒートパイプより熱伝導率が50%向上)を使用し、 ヒートパイプに沿う形でフィンが配置し高パフォーマンスを実現している。サーマルグリースには、Zalmanオリジナル「ZM-STG2」が付属する。
取り付け手順
今回の笊化マシンへのCPU取り付け手順である。近年、多くのCPUソケットに対応させるために取り付け方法が複雑化しているのでCNPS9900 MAX購入時の取り付けの参考にしていただきたい。 Supermicro MBD-C7P67-Oに取り付けるためにSocket1155(製品マニュアル表記Socket 1156)にCNPS9900 MAXを取り付けを行う。
1.Intel用クリップを取り付けるために、クーラーベースのネジを取る
2.Intel用クリップを挿入し再びネジで留める
3.バックプレート用のナットとナットキャップを用意する
4.Scoket1155の位置にナットを合わせる。
5.位置を合わせた状態でナットキャップをスライドして固定する
6.4方向とも取り付けをする
7.両面テープを用意し、両面テープ保護シートを剥がす
8.バックプレートに貼り、されに両面テープ保護シートを剥がす
9.バックプレートをマザーボードの裏面に合わせて貼り付ける
10.付属のサーマルグリース「ZM-STG2」をCPUに塗る
11.クーラー取り付けようシルバーボルトを用意する
12.付属の取り付けレンチを使用しネジ留めをして完了。なお、クーラーのフィン等で怪我をしないよう十分注意が必要。
CNPS9900 MAXのノイズとクーリング性能
Intel Corei7付属のリテールクーラーとCNPS9900 MAXでPrime95を実行して最大ノイズとCPU Coreの温度変化を調べた。ノイズ測定は、FUSO SD-2200を使用した。
今回の検証では、両CPU取り付け時のサーマルグリースには、ZM-STG2を使用した。 ノイズ測定は、一般的な部屋でケースの内にノイズメータを設置し目視で最大値を測定した。ノイズ測定とCPU温度を同時に測定するためサイドパネルを開けた状態で計測していることを参考に値を見てもらいたい。 また、ノイズ測定時にグラフィックスボードのファンノイズが入ることを避けるためにファンレスのグラフィックスボードを使用した。


Prime95実行後、リテールクーラーのファン回転数は大きくなりノイズレベルも高くなる。 リテールクーラーのノイズ自体は、大きなノイズというほどでは無いが、確実にノイズが大きくなっているがわかる。 一方、CNPS9900 MAXは、ファン回転数に差が無くほとんどアイドル状態に近い値を示す結果となった。

CPUのCore温度は、HW Monitorより取得した温度データを元にした。
インテルのリテールファンでは、最大67℃となりCNPS9900 MAXでは、最大47℃と大きな差がでた。
CNPS9900 MAXの冷却性能の高さが出た結果となった。夏場もこれなら安心である。

俗に言うZalmanお椀型CPUクーラー。
発熱の高いPrescott CPUの冷却に活躍した製品。
コンパクトなデザインだが、773gと非常に重い。
Zalman製VGAクーラーの魅力
ZalmanのVGAクーラーは、発熱の高いグラフィックスボードを静音かつ高い冷却を目指す製品である。 取り付けにはグラフィックスボードのファンを取るなど、難しい部分もあるがそれに見合う性能を提供してくれる。 グラフィックスボードの発熱量は変わらないのだから、低ノイズでしっかり冷却するためには高性能なVGAクーラーが必要になる。 ZalmanのVGAクーラーは、高性能でしっかりと冷却してくれる。
ZalmanのVGAクーラーは、リファレンス設計のグラフィックスボードに取り付ける専用設計の製品もある。 その場合は、グラフィックスボードメーカーオリジナル製品には取り付けが出来ない場合があるので十分注意が必要である。 また、グラフィックスボードを長く使いファンノイズが大きくなった場合やファンが故障した場合などもZalmanのVGAクーラーを購入して直すことも可能である。
静音性能の高いZalman VF3000F
デュアルファン搭載したVF3000Fは、冷却製のが高く、発熱の高いグラフィックボードのオススメの製品である。 VF3000Fは、リファレンス設計のグラフィックスボードに対応している。グラフィックスボードメーカーのオリジナル製品には、取り付けできない。 今回は、Zotac GTX465(リファレンス設計)を使用し、VF3000Fを取り付けた。GTX465のファンの取り外しは、とくに慎重に行ってもらいたい。
1.マニュアルにあるとおり、ネジを取りはず。
2.慎重にファンとボードを切り離す。
3.ファンの電源コネクタを取り外す。ケーブルを引っ張らず、慎重にコネクタを引き抜くようにする。
4.GPUチップのサーマルグリースを綺麗に取り除く。
5.PETワッシャーを用意する。
6.グラフィックスボードの裏面にPETワッシャーを貼り付ける。
7.ラバーワッシャーを用意する。
8.ラバーワッシャーをVGA RAMヒートシンクに貼り付ける。
9.VGA RAMヒートシンクが接する部分にサーマルグリースを塗る。
10.VGA RAMヒートシンクをグラフィックスボードに乗せる。
11.スプリング付きボルトを用意する。
12.スプリング付きボルトで指定の部分にネジを取り付ける。
13.VGAクーラーにニップルとラバーリングを取り付ける。
14.GPUチップにサーマルグリースを塗る。
15.PVCワッシャーを用意する。
16.スプリングをFixing ナットを付ける。
17.グラフィックスボードの裏面の指定の位置にPVCワッシャーとFixingナットでVGAクーラーを固定する。
18.これで完成である。
VF3000Fのノイズとクーリング性能
ZOTAC GTX465のファンとVF3000FでFurMark 1.9.0を実行して最大ノイズとGPU Coreの温度変化を調べた。ノイズ測定は、FUSO SD-2200を使用した。 ZOTACのファンは、GPUの温度により回転数が可変するタイプである。 VF3000Fのファンは、3PINコネクタを使用ファンで付属のファンコントローラーのHighモードとLowモードで測定した。


発生するノイズは、VF3000FのLowモードが一番静かである。 VF3000Fは、ファンコントローラーを使用しているためファン回転数は、一定である。よってノイズもほぼ同じ数値となっている。

GPUの温度は、HW Monitorより取得した温度データを元にした。 ZOTACのファンとVF3000FのLowモードでは、アイドル時のノイズレベルは、それほど差が無いにもかかわらず温度差は大きく、10℃の差があった。 FurMark実行中の最大温度は、ZOTACのファン88℃、 VF3000FのLowモード56℃、Highモード49℃となった。VF3000Fの冷却性能が高いことが証明された。 Highモードは、ノイズが大きく、実用的ではない。静音で十分冷却できているLowモードが非常に魅力である。

ヒートパイプとアルミヒートシンクでグラフィックスボードを挟む形でファンレスグラフィックスボードを自作した。
当時は、AGPグラフィックスボードでした。
Zalman電源の魅力
Zalmanの電源は、得意とするヒートパイプを使用した静音と安定性を追求した製品作りをしている。また、高効率設計や省エネ設計への試みも積極的である。
省エネ設計電源 ZM1000-HP
ZM1000-HP Plusは、デュアルヒートパイプを使用し、冷却性能を高め高負荷時でもファン回転を低く維持することが可能である。 スイッチング損失を最小限に抑え、内部の発熱を減少させ高い信頼性と耐久性を実現するTwo-Forwardスイッチング設計である。 また、80 PLUS Silver 認証を獲得している。また、スタンバイ電力が1W以下に維持できるグリーンIC回路を採用した省エネ設計である。
80 PLUS SILVER認証で高い電源効率。
静音140mm2ボールベアリングファン採用。
冷却性能に優れたデュアルヒートパイプを採用。
モジュール方式のケーブルにより余分なケーブルを使用すること無くPCケース内を綺麗にまとめることができる。
ZM1000-HPの消費電力を一般的なPCケースに付属する電源(450W)と比較した。CPUへの負荷は、Prime95を使用し、消費電力はワットチェッカーを使用した。 アイドル時もCPU負荷時もZM1000-HPの消費電力は低く、PCケース付属電源より変換効率が良いことがわかる。 省エネ設計によるスタンバイ電力は、ワットチェッカーが1w以下を測定できない為、1w表示されたがPCケース付属電源は3wとなりやはり差が出る結果となった。 現在、PCケース付属の電源からさらに良いものを購入するのであればZalman電源がとくにオススメである。


Zalmanの得意とするヒートパイプを採用した最初の製品。
この技術は、今も受け継がれ安定性のある電源を作られている。
さらに笊化を進める
ここまでにPCケース、CPUクーラー、VGAクーラー、電源の笊化をご紹介した。しかしそれだけでは終わらない。Zalman製ファンコントローラーでさらに笊化を進める。
マルチファンコントローラー「ZM-MFC3」は、4つのファンをコントロールでき、さらに4つの温度センサーと消費電力表示が出来る優れものである。
多機能で一つあると便利なマルチファンコントローラー「ZM-MFC3」。
ファンを4個、温度センサーを4個、接続できる。
環境に応じて必要な数だけ接続することも可能である。
5インチベイに取り付ける。
CVS(電流/電圧センサー)で消費電力を計る。
CVS(電流/電圧センサー)との接続は、付属のUSBケーブルにて接続する。
CVS(電流/電圧センサー)のUSB端子は、決して通常のUSB端子に接続してはならない。
CVS(電流/電圧センサー)側の電源ケーブルをPC側の電源へ接続する。
CVS(電流/電圧センサー)に、電源コンセントからの電源ケーブルを接続する。
辱ホールを長押しすることでファン回転を60rpm単位で調整できる。
笊化完了!
笊化は"トータルクーリングソリューション"である。 笊化によって、主に自作パソコンの安定性と静音性を向上させることができる。
Zalman製品は比較的高級品が多いが、安かろう悪かろうではない安定した品質が昔から保たれているので、 特に冷却性能や静音性を手堅く向上させたい場合は僕と同じように是非笊化を試してみていただきたい。




秋葉原に新規オープンしたPCパーツ専門店「PC DIY SHOP FreeT」と、大阪日本橋の老舗PCパーツショップ「PCワンズ」で笊化PCを展示しています! ZALMAN製品の質感や静音性などを実際に確認することができるので、電気街に行く際は笊化のトータルクーリングソリューションを体験してみてください!
※フリートでの展示は5月中旬に開始し、AM-3D1にRadeon HD 6990を搭載した3Dデモ展示となります。


このページを紹介する






